カテゴリ:ISO


2020/05/10
 事業を始めて間もない頃や、会社が小さい頃はとにかく目先の売上確保に力を注がなければならず、マーケティングやセールスに関心が行きがちですが、ある程度売上が確保できるようになると、社長が最前線で実務をやるのではなく、実務は現場に任せて、社長は将来の売上を作るための活動をする必要があります。そのためには「会社の仕組み」を作らなければなりません。「会社の仕組み」ができると、次のようなメリットを得ることができます。 1.仕事の分担ができる  社長がボトルネックになって仕事が進まないということがなくなります。適材適所で人材を配置でき、仕事が効率化できます。また、社長がいなくても業務が回るようになります。社長は経営者としての仕事に集中できるので、パフォーマンスも上がります。 2.将来の予測ができる  成果が出る手順を仕組み化して繰り返せば、来年も再来年も同じ成果が期待できます。つまり先が読めるので、安心して事業に取り組むことができます。設備や人材に投資する余裕も生まれます。 3.事業を拡張しやすい  成り行きまかせの経営では再現性がありませんが、成功した1つの事業で仕組みができれば、その仕組みで新たな事業を展開しても成功する確率が高まります。事業の拡張が容易になります。  つまり、仕組み化は、小さな会社が大きく成長するために必ず実施しなければならない取り組みの一つと言えます。ISO9001は、認証取得することだけがその活用方法ではありません。会社の仕組み化を要求するISO9001には会社経営のヒントがぎっしり詰め込まれています。これを活用しない手はありません。会社経営のバイブルとしてISO9001を活用されることをお勧めします。
2018/05/04
 大阪府中小企業診断協会 ISO研究会として、平成30年4月20日に本を出版しました。弊社代表の高野は、同研究会の代表を務めています。  本のタイトルは、「小さな会社の社長必見! 経営ツールとしてのISO活用Q&A」です。...
2016/01/25
 ISO9001の2015年版およびISO14001の2015年版では、「組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、外部及び内部の課題を明確にしなければならない。」とされています。また、品質方針も、「組織の戦略的な方向性を支援する。」とされています。すなわち、ISOは経営戦略を支えるものでなければいけません。そのためには、事業計画にISOを組み込み、ISOマネジメントシステムのPDCAを回していくことが有効です。  経営戦略を策定する際には、外部環境および内部環境を分析し、組織の目指すべき姿を定義し、目指すべき姿に到達するための道筋を戦略マップ(バランストスコアカードの4つの視点の因果関係)で表現します。「顧客」「業務」「人材」の部分はISOのマネジメントシステムの枠組みと一致させることができます。
2016/01/06
 2015年9月にISO9001の2015年版が発行されました。今回の改訂の大きな特徴の一つに「事業プロセスとISO活動の一体化」があります。これまで、取引先からの要請でISO9001を認証取得したものの、ISO活動が自社の事業プロセスと遊離し、ISO活動のための手続き等が事業の負担になっているという企業が少なからずありました。そうした弊害をなくすために、ISO規格要求事項の中に、事業の目的及び戦略的な方向性に沿う形で品質マネジメントシステムを運用することが明記されました。そして経営者のリーダーシップとして「事業プロセスと品質マネジメントシステムの統合」を求めています。もし、ISO活動が負担になっているようでしたら、現在の事業プロセスの中で行われている管理の仕組みにISO規格要求事項を当てはめるとよいでしょう。たとえば、通常実施している活動、会議、文書をそのままISOの求める活動、レビュー、文書に対応させてしまえばいいのです。ISO規格要求事項には管理レベルを向上させるヒントが多く含まれていますので、これを参考に、企業の成熟度にあわせて事業プロセスを少しずつ見直し、PDCAサイクルを回してく中で経営品質を上げていく努力をするとよいでしょう。従来からこのような運用が推奨されていましたが、今回のISO改訂でそれがより実施しやすくなったといえます。
2013/05/29
 ISO9001を認証取得している会社の中には、お客様から要請されて取引を継続するためにとにかく認証取得したという会社も多いと聞きます。そうした会社の中にはISOの運用が重荷になってコストアップになり、却って業績が悪化した企業も少なからずあります。そうならないためには、きっかけはお客様からの要請であっても、これを機会に経営改革の道具としてISOを活用するという意識を持つことが重要です。ISO9001の規格が要求しているのは、「顧客満足度の向上」です。お客様からの要求に適切に応えるためのマネジメントの仕組みの構築を求めています。その仕組みは少なからず既に存在するはずです。もちろんISOの要求事項と照らして足らない部分もあるでしょうから、その部分を新たな取り組みとして補えばいいのです。それだけでも業務改善になります。  ISOは「~をしなければならない」とは言っていますが、具体的に「どうしなさい」、「どの程度やりなさい」とは一切言っていません。具体的にどうするか、どの程度やるかは、企業が必要に応じて決めればいいのです。つまり自社の経営戦略に即して、それを達成するために具体的にどうするのか、どの程度やるのかを決めるのです。まずは自社の実力に見合ったレベルのシステムを作って認証取得し、経営戦略の計画に沿って少しずつレベルアップしていくことが、成功の秘訣となるのです。

e&i経営研究所

■メールアドレス

  takano_k@m3.kcn.ne.jp 
■代表者    

  高野 淨(たかの きよし)
■事業内容 

  経営相談    

  コンサルティング
  セミナー・研修・教育
  調査・研究

お気軽にご相談ください